60万円を民間で借りると、返済は翌月から始まり毎月14,117円です。総合支援資金なら据置期間があるため返済開始は7か月目から、毎月5,000円。月々の差は9,117円で、さらに最初の6か月はまったく払わずに済みます。金利の低さだけでなく、この「返さなくてよい期間」が公的融資の実質的な効き目です。
返済開始時期と月々の負担
60万円を借りる前提で、民間と公的融資を並べます。
| 手段 | 返済開始 | 毎月 |
|---|---|---|
| 民間(年14.5%・60回) | 翌月から | 14,117円 |
| 総合支援資金(無利子・据置6か月・120回) | 7か月目から | 5,000円 |
| 総合支援資金(年1.5%・据置6か月・120回) | 7か月目から | 5,387円 |
元利均等での試算です。据置期間および償還期間は資金の種類により異なります。
月々の差は9,117円、据置期間中に払わずに済む額は84,702円になります。金利だけを見ると年14.5%と無利子の差ですが、実際の使い勝手を決めているのは返済開始までの猶予のほうです。
据置期間とは何か
借りてから返済が始まるまでの期間です。この間は元金も利子も支払いません。
生活の立て直しに使う資金では、借りた直後から返済が始まると立て直す前に負担が来てしまいます。据置期間はそのための仕組みで、収入が回復してから返済に入る設計になっています。
| 総合支援資金 | 据置期間は6か月以内です。 |
|---|---|
| 緊急小口資金 | 2か月以内。 |
| 教育支援資金 | 卒業後6か月以内。在学中は返済が始まりません。 |
民間の商品にこの仕組みはありません。契約の翌月から返済が始まります。急いで借りられるかわりに、猶予はない設計です。
生活福祉資金の種類
都道府県の社会福祉協議会が実施している制度です。用途によって4つに分かれます。
| 種類 | 主な用途 | 利子 |
|---|---|---|
| 総合支援資金 | 生活再建までの生活費、住宅入居費など | 保証人ありで無利子、なしで年1.5% |
| 福祉資金 | 福祉用具、療養、住宅改修、緊急小口 | 同上 |
| 教育支援資金 | 高校・大学等の授業料、入学に必要な経費 | 無利子 |
| 不動産担保型生活資金 | 居住用不動産を担保にした高齢者世帯向け | 年3.0%または長期プライムレートのいずれか低い方 |
いずれも民間と比べると桁が違いますが、そのぶん要件と手続きがあります。
緊急小口資金は10万円まで
福祉資金のなかに、少額・短期に対応する枠があります。
| 貸付上限 | 10万円以内です。 |
|---|---|
| 利子 | 無利子。連帯保証人も不要です。 |
| 据置期間 | 2か月以内。 |
| 償還期間 | 据置期間経過後12か月以内です。 |
10万円を12回で返すと毎月8,333円、利息はつきません。同じ条件を民間の年18.0%で組めば毎月9,168円で、1年の合計では10,020円の差になります。
差はもう一つあります。据置が2か月あるため、最初の支払いは3か月目です。民間なら翌月から始まるので、手元の資金が動かない期間が2か月ぶん長く取れます。額にして16,666円を、後ろにずらせるということです。
| 緊急小口資金 | 3か月目から8,333円ずつ。合計10万円。 |
|---|---|
| 民間の借入 | 翌月から9,168円ずつ。合計110,020円。 |
想定されている場面は、給与の盗難や紛失、医療費の支払い、火災による被災など。緊急かつ一時的に生計の維持が難しくなった世帯が対象です。
申込から貸付までの日数
据置という利点の代償がここに出ます。手続きに日数がかかる点です。
| 工程 | 目安 |
|---|---|
| 窓口での相談 | 予約が必要な場合があります |
| 書類の準備・提出 | 数日から1週間程度 |
| 審査 | 2週間から1か月程度 |
| 貸付決定・送金 | 決定後、数日 |
緊急小口資金では期間を短くする運用もありますが、それでも当日の貸付ではありません。
時間の出入りを整理すると、受け取りは1か月ほど遅れる代わりに、返し始めるのは3か月先になります。遅れる1か月を待てるかどうかが分かれ目です。今日中に現金が要る場面では使えません。その場合の動き方は大阪の即日融資に工程ごとの所要時間まで出しました。
対象になる世帯の条件
無利子と据置がつく代わりに、対象は絞られています。生活福祉資金を使えるのは次のいずれかに当たる世帯です。
| 低所得世帯 | 必要な資金を他から借りることが困難な世帯です。所得の基準は自治体が定めます。 |
|---|---|
| 障害者世帯 | 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けた方がいる世帯。 |
| 高齢者世帯 | 65歳以上の方がいる世帯です。 |
もう一つ、返せる見通しが立つことが条件に入ります。名前のとおり貸付なので、返済を前提に設計されているためです。目処が立たない状態であれば、貸付ではなく給付や別の制度を案内されることがあります。断られたのではなく、合う制度に振り分けられたということです。
当てはまるかどうかを決めるのは窓口です。所得の基準は自治体が定めており、自分で線を引いて諦めてしまうと、10,020円と2か月ぶんの猶予を取り逃がします。相談だけなら費用もかかりません。
連帯保証人の有無で利子が変わる
総合支援資金と福祉資金では、連帯保証人を立てられるかどうかで利子が変わります。
| 連帯保証人あり | 無利子です。60万円を120回なら毎月5,000円。 |
|---|---|
| 連帯保証人なし | 年1.5%。毎月5,387円になります。 |
差は月387円、10年で46,499円です。保証人を立てられない場合でも借りられる点が重要で、そのために制度が使えなくなるわけではありません。
民間の年14.5%と比べれば、どちらを選んでも負担は大きく下がります。金利の帯がどう決まるかは大阪の銀行カードローンに整理しました。
民間と併用する場合の順序
公的融資は時間がかかるため、当面の資金と並行して進めるという使い方があります。
| 状況 | 取れる順序 |
|---|---|
| 今日必要で、来月以降も続く | 当面を民間で手当てし、並行して窓口へ相談します。 |
| 1か月後までに必要 | 公的融資の相談を先に始めます。間に合う可能性があります。 |
| 数万円で今月だけ | 公的融資の手続きに見合いません。民間か、支払いの相談で足ります。 |
併用すれば返済は二本立てになります。据置の2か月が明けた時点で両方が動き出すため、3か月目の負担が急に増えます。そこまで織り込んで計画を立ててください。既存の返済がすでに複数あるなら、足す前に整理する順序になります。考え方はおまとめの解説に置きました。
民間側の条件をどう比べるかは大阪でお金を借りるに金額別で整理しました。
相談に持っていくもの
窓口での相談は、手ぶらでも受けられます。ただし持っていけば話が早い書類があります。
| 持ち物 | 何に使うか |
|---|---|
| 本人確認書類 | 運転免許証、マイナンバーカードなど。 |
| 世帯の収入が分かるもの | 給与明細、年金額の通知書など。対象要件の判断に使います。 |
| 住民票 | 世帯の構成を確認します。窓口で取得できる場合もあります。 |
| 家計の状況が分かるもの | 家賃、公共料金、返済中の借入の一覧。 |
| 困っている事情のメモ | いつから、何が原因かを整理しておくと伝わりやすくなります。 |
最後の項目が意外に効きます。相談は制度の当てはめから始まるため、状況が具体的なほど案内も具体的になります。収入が減った時期、支払いが滞り始めた月、今後の見通しを箇条書きにしておくだけで十分です。
借入だけが選択肢とは限りません。家計の立て直しや他の給付制度の案内につながることもあり、その判断は状況を聞いたうえで行われます。
大阪24区の申込窓口
生活福祉資金の窓口は、お住まいの区の社会福祉協議会です。大阪市には24区それぞれに区社会福祉協議会があります。
| 生活福祉資金・緊急小口資金 | お住まいの区の社会福祉協議会 |
|---|---|
| 母子父子寡婦福祉資金 | お住まいの区の保健福祉センター |
| 求職者支援資金融資 | ハローワークで要件確認書の交付を受け、労働金庫へ |
| 生活全般の相談 | 大阪市の生活困窮者向け相談窓口 |
いずれも相談は無料です。制度の対象になるかどうかは窓口で確認できるため、要件の判断に迷う場合は電話で問い合わせるところから始められます。
借入以外の手段も含めた比較は大阪でお金が必要にまとめています。
よくある質問
公的融資は返済がいつから始まりますか?
据置期間とは何ですか?
緊急小口資金はいくらまで借りられますか?
連帯保証人がいないと借りられませんか?
申込からどれくらいで借りられますか?
大阪ではどこに申し込みますか?
大阪市の地図
社会福祉協議会は市内24区のすべてに置かれています。窓口へ行く前に受付の時間を確かめておくと確実です。