おまとめローンとは、複数の会社からの借入を1社にまとめ、返済先を一本化する方法です。返済日が月に一度になり管理が楽になるほか、金利が下がれば総返済額を抑えられる場合もあります。ただし、まとめれば必ず負担が軽くなるわけではなく、返済期間が延びれば利息の総額はかえって増えることがあります。
| おまとめローンとは | 複数の借入を1社にまとめて一本化する方法 |
|---|---|
| 借り換えとの違い | おまとめは複数を1本に、借り換えは1本を別の会社へ移す |
| 総量規制の扱い | 負担が軽くなることが明らかな場合、例外貸付として扱われることがあります |
| 主な効果 | 返済日の一本化、金利が下がれば総返済額の圧縮 |
| 主な注意点 | 返済期間が延びると利息総額が増える場合があります |
| 上限金利 | 年20%/18%/15%(元本により変動・利息制限法) |
| 対応エリア | 日本全国(オンライン完結の商品が中心) |
おまとめローンとは何ですか?
おまとめローンとは、複数の会社から借りている残高を1社の借入にまとめ、返済先を一本化する方法です。新しく借りた資金でそれぞれの残高を完済し、以後はその1社にだけ返済していく形になります。
もっとも大きな効果は、返済日が月に一度になることです。3社から借りていれば返済日は月に3回あり、それぞれ金額も日付も異なります。管理が煩雑になるほど、うっかり返済を忘れるリスクは高まります。一本化すれば、その負担がなくなります。
加えて、まとめた結果として適用される金利が下がれば、支払う利息の総額も減らせます。利息制限法では借入元本が大きいほど上限金利が低くなるため、残高を合算することで低い区分に移る場合があるためです。
借り換えとは何が違いますか?
おまとめは複数の借入を1本にまとめること、借り換えは1本の借入を別の会社へ移すことです。目的が異なるため、状況に応じて使い分けます。
| 比較項目 | おまとめローン | 借り換え |
|---|---|---|
| 対象 | 複数の借入 | 1本の借入 |
| 主な目的 | 返済先の一本化・管理の簡素化 | 金利を下げること |
| 返済日 | 月に一度にまとまる | 変わらない(1本のまま) |
| 向いているケース | 3社以上から借りていて管理が難しい | 1社だけだが金利が高い |
借入先が1社だけで、単に金利を下げたいのであれば借り換えです。複数社から借りていて返済日の管理に苦労しているなら、おまとめが選択肢になります。
まとめると本当に負担は軽くなりますか?
金利が下がる場合は軽くなりますが、返済期間が延びれば総返済額はかえって増えることがあります。ここがもっとも誤解されやすい点です。
毎月の返済額が下がると、負担が軽くなったように感じます。しかしそれは、返済期間が長くなったことの裏返しである場合が少なくありません。期間が延びればその分だけ利息を払い続けることになり、最終的に支払う総額は増えます。
比べるべきは毎月の返済額ではなく、完済までに支払う総額です。現在の借入それぞれの残高・金利・残りの返済回数を書き出し、一本化した場合の総返済額と並べてください。この比較をしないまま手続きを進めると、負担が増える方向に進んでしまう可能性があります。総額の試算は返済シミュレーションでご確認いただけます。
逆にいえば、金利が明確に下がり、返済期間を今より延ばさずに済むのであれば、おまとめの効果は確実に出ます。判断の基準は「毎月が楽になるか」ではなく「総額が減るか」です。
日本の総量規制では例外になりますか?
返済の負担を軽くすることが明らかな借換えは、総量規制の例外貸付として扱われることがあります。すでに年収の3分の1に近い借入がある方でも、相談の余地があるということです。
日本の貸金業法では、貸金業者からの借入は原則として年収の3分の1までに制限されています。ただし、利用者にとって一方的に有利になる借換えについては、この上限を超えていても認められる場合があります。
日本の貸金業法で例外と認められる条件
ここでいう「一方的に有利」とは、金利が下がる、毎月の返済額が減る、担保や保証人を新たに求められないといった条件を指します。単に借入先を変えるだけでは該当しません。該当するかどうかを判断するのは貸し手側であり、「おまとめだから必ず借りられる」というものではない点にご注意ください。
また、例外として認められた場合でも、その後の追加借入が自由になるわけではありません。まとめた残高は引き続き借入として扱われ、返済が進むまでは新たな枠が生まれない点も理解しておいてください。
どんな人が向いていますか?
複数社から借りていて返済日の管理が難しい方、現在の金利が上限に近い方に向いています。逆に、次のような状況では効果が出にくくなります。
- 向いているケース3社以上から借りている。現在の金利が年18%前後で、まとめると15%区分に移る見込みがある。返済日の管理が負担になっている。
- 向いていないケース借入が1社のみ。現在すでに低金利。返済期間を大きく延ばさないと毎月の返済額が下がらない。まとめた直後にまた借りる可能性がある。
とくに最後の点は重要です。おまとめは返済を終わらせるための手段であり、借入枠を広げるための手段ではありません。この区別が曖昧なまま利用すると、状況は改善しません。
審査では何を見られますか?
現在の借入状況、返済の履歴、そして安定した収入があるかどうかが判断材料になります。まとめる金額が大きくなるため、通常の借入より慎重に審査されるのが一般的です。
審査では信用情報機関を通じて、借入件数・残高・返済状況が確認されます。返済の遅れが繰り返し記録されている場合は、審査に影響します。逆に、期日どおりの返済を続けていれば、それは良好な実績として評価されます。
どの項目がどれだけ枠に効くのかは審査基準に実額で整理しています。
.また、借入額が大きくなるため、年収を証明する書類の提出を求められることがほとんどです。源泉徴収票、給与明細、確定申告書などをあらかじめ準備しておくと、手続きがスムーズに進みます。
注意すべき点は何ですか?
返済期間が延びること、そしてまとめた後に空いた枠から再び借りてしまうことの2点です。どちらも、おまとめの効果を打ち消してしまいます。
- 返済期間が延びて総返済額が増える。毎月の負担が下がっても、支払う利息の合計は増えている場合があります。
- 完済した会社の枠を再び使ってしまう。まとめた借入に加えて新たな借入が生まれ、状況は元に戻ります。
- 手数料や保証料がかかる場合がある。契約前に、金利以外の費用の有無を必ず確認してください。
- 「必ずまとめられます」と断言する業者。審査を経ずに結果を約束することはできません。違法業者の可能性があります。
完済した会社については、そのまま契約を残しておくと再び借りられる状態が続きます。使う予定がないのであれば、解約を検討してください。契約が残っていること自体が、住宅ローンなど他の審査で借入余力を小さく見せる要因にもなります。
必要な書類は?
本人確認書類、収入を証明する書類、そして現在の借入状況がわかる書類が必要になるのが一般的です。通常の借入より提出物が多くなります。
- 本人確認書類運転免許証、マイナンバーカード、健康保険証、パスポートなど。
- 収入証明書源泉徴収票、給与明細、確定申告書、課税証明書など。借入額が大きいため原則として必要です。
- 現在の借入がわかる書類各社の利用明細や返済予定表。残高・金利・返済回数を正確に把握するために使います。
借入状況が正確にわからない場合は、信用情報機関へ開示請求を行えば確認できます。費用は1,000円ほど。本人からの請求であれば、誰でも取り寄せられます。
手続きの流れは?
申込・審査・契約・各社への返済という流れで進みます。完済の手続きを自分で行う場合と、貸し手が直接返済する場合があります。
- STEP 1/現状の整理各社の残高・金利・返済回数を書き出します。ここが判断の土台になります。
- STEP 2/申込・審査必要書類を提出し、審査を受けます。金額が大きいため通常より時間がかかることがあります。
- STEP 3/契約提示された金利・返済額・返済回数を確認します。総返済額を必ず比較してください。
- STEP 4/各社へ完済資金で各社の残高を完済します。完済証明を受け取り、使わない契約は解約します。
まとめる以外の選択肢はありますか?
返済が現実的に難しい状況であれば、債務整理という法的な手続きも選択肢になります。おまとめはあくまで「返せる見込みがある」ことを前提とした方法です。
収入に対して借入が大きくなりすぎ、まとめても完済の見通しが立たない場合、新たな借入を重ねることは状況を長引かせるだけになりかねません。その段階では、弁護士や司法書士に相談し、返済条件の見直しや法的整理を検討したほうが、結果的に早く立て直せることがあります。
相談先としては、法テラス、各地の弁護士会・司法書士会、お住まいの地域の消費生活センター、日本貸金業協会の貸金業相談・紛争解決センターなどがあります。どれも行政や公的団体が設けた窓口で、相談するだけなら無料です。判断に迷う段階で相談しておくことが、選択肢を広く保つことにつながります。