開業した年には、所得を示す書類がまだ存在しません。3月に始めれば、最初の確定申告を終えるのは翌年の2月から3月です。その間およそ1年は、申告書という材料がないまま申し込むことになります。ただし事業を営んでいる証拠なら、開業届の控えや事業用口座の入金記録という形で最初から作れます。収入証明の提出が必要になるのは1社から50万円を超える場合なので、この時期は線の内側に収めるのが現実的です。
最初の申告まで約1年あります
確定申告は暦年ごとに区切られ、1月から12月までの分を翌年になってから申告します。したがって、開業した年の所得が紙の形になるのは、翌年の申告を終えたあとです。
| 3月に始めた | その年の12月までの所得を、翌年2月から3月に申告します。 |
|---|---|
| 10月に始めた | 3か月分だけの申告になります。金額は小さく出ます。 |
| 申告を終えたあと | 控えと受信通知が手元に残ります。ここから示せるようになります。 |
この空白は長ければ1年近くに及びます。ただし書類が追いついていないだけで、事業そのものは動いています。
2期目以降の見られ方は堺の審査基準にまとめました。
提出が要る額の線
収入証明を出すかどうかは、いくら借りるかによって切り分けられます。
| 1社から50万円を超える | 提出が必要です。 |
|---|---|
| 他社を含めて100万円を超える | 提出が必要です。 |
| どちらにも当たらない | 提出は求められません。 |
この線を引いているのは貸金業法そのものです。各社が独自に設けた運用ではないので、どこへ申し込んでも位置は変わりません。
入金と支払いのずれを埋める程度の使い方なら、額は内側に収まります。
もっとも、線の内側であっても提出を求められる場合があります。そこから先は各社の判断です。
申告書の代わりになるもの
提出が必要になった場合、示せるものがあります。
| 書類 | 示せること |
|---|---|
| 開業届の控え | いつから事業を始めたかです。所得は示せません。 |
| 事業用口座の通帳 | 入金の記録から、実際の売上の動きが分かります。 |
| 取引先への請求書 | 継続的な取引があることを示せます。 |
| 試算表 | 売上と経費を月ごとに集計したものです。作っていれば材料になります。 |
どの書類を認めるかは各社が個別に定めています。求められたその場で、何が使えるのかを申込先に聞いてください。
開業届は事業の開始を示すだけで、いくら稼いでいるかは示しません。金額を示すのは下の三つです。
通帳の記録がいちばん効きます
手元にある材料のなかで、最も強いのは入金の記録です。
通帳に記録された入金は、日付も金額も相手先も残っています。書き換えが難しく、実際の資金の動きがそのまま出ます。
| 事業用口座を分けている | 売上だけが並びます。そのまま材料になります。 |
|---|---|
| 生活用と混ざっている | どれが売上か示せません。説明が必要になります。 |
| 現金取引が中心 | 記録が残りにくくなります。入金する習慣を付けてください。 |
だから開業したら、まず口座を分けてください。過去の分は遡れませんが、今日からの記録は積み上がります。
口座を分ける意味そのものは堺でお金を借りるで扱いました。
前職の書類が使えるかどうか
勤めていた人が独立した場合の話です。
前の勤め先が出した源泉徴収票は、その年に給与を受け取っていた事実を示します。ただし辞めている以上、その収入は先へ続きません。
| 年の途中で辞めた | その年の申告では給与と事業の両方を申告します。書類は両方そろいます。 |
|---|---|
| すでに辞めている | 現在の収入としては見られにくくなります。 |
| 兼業で続けている | 給与が続いているので、そちらは現在の収入です。 |
最も強いのは表の最終行です。独立してすぐ勤めを完全に離れるより、しばらく並行させたほうが手元に残る材料が減りません。
創業に関する公的な資金
始めて間もない事業者を対象にした制度があります。
日本政策金融公庫には、創業や開業に向けた資金の種類が用意されています。実績がまだない段階を前提にした仕組みです。
| 見られるもの | これまでの経験、事業の計画、自己資金の状況など。 |
|---|---|
| 必要な書類 | 創業計画書が中心になります。様式が用意されています。 |
| 相談先 | 公庫の支店、商工会議所、市の産業支援の窓口です。 |
申告書がないことは、この経路では前提として織り込まれています。実績で判断されないぶん、計画の中身が問われます。
制度の並びは堺の公的融資にまとめました。
省いた分は枠に跳ね返ります
書類を出さずに済ませれば、その分の代償が枠のほうに現れます。
手元の材料が薄ければ、貸す側は慎重な額しか提示しません。提出義務が生じない上限と、実際に通る額はまったく別の話です。
開業から日が浅く、従事した年数も短く、証明する書類も出していない。この三つが揃った状態で通るのは、おおむね10万円から30万円の範囲です。
必要な額がそこに収まるなら、それで進めて構いません。届かないのであれば、公的な経路を先に当たるほうが結局は早く済みます。
堺で証明書を取る場合
課税証明書を発行できるのは、その年の1月1日に住民登録があった自治体です。
開業した年に取れる課税証明書には、事業の所得は反映されません。対象になるのは前年の記録なので、勤めていた時期があればその給与が印字されます。
市内7区のあいだで移っただけなら、同じ市の窓口で出せます。他の市町村から移ってきて日が浅ければ、前の住所地への請求になります。
何を用意するかは堺での借入手続きに並べてあります。額の出し方は堺の少額融資に置きました。
よくある質問
開業したばかりで申告書がありません。
どの額を超えると提出が要りますか?
代わりになる書類はありますか?
どれがいちばん強い材料ですか?
前の勤め先の源泉徴収票は使えますか?
始めたばかりでも公的な資金は使えますか?
堺市の地図
社会福祉協議会は市内7区のすべてに置かれています。担当になるのは住民登録のある区で、事業を営んでいるかどうかは関係ありません。