クレジットカードのキャッシングとは、カードに設定されたキャッシング枠の範囲内で現金を借りる仕組みです。日本国内ではATMやインターネットから利用でき、すでに枠が設定されていれば新たな審査を受けずにその場で引き出せます。手軽な一方、金利はショッピング利用より高く設定されているのが一般的です。
| キャッシングとは | カードのキャッシング枠を使って現金を借りる仕組み |
|---|---|
| 根拠となる法律 | 貸金業法(キャッシング枠の場合) |
| 総量規制 | 対象(年収の3分の1まで) |
| 金利の傾向 | ショッピング利用より高め(上限は利息制限法の範囲内) |
| 利用までの時間 | 枠が設定済みならすぐ利用可 |
| 主な利用方法 | 提携ATM、インターネット(口座振込) |
| 対応エリア | 日本全国(海外ATMに対応するカードもあります) |
クレジットカードのキャッシングとは何ですか?
クレジットカードに設定されたキャッシング枠の範囲内で、現金を借りられる仕組みです。買い物に使うショッピング枠とは別に、現金を引き出すための枠が設定されている場合に利用できます。
最大の利点は、すでに枠が設定されていれば、新たな申込も審査も必要なく、その場で現金を用意できる点です。提携ATMにカードを入れて操作するだけで引き出せます。日本国内であれば、コンビニATMなど身近な場所で利用できるのが一般的です。
お手持ちのカードにキャッシング枠があるかどうかは、カード会社の会員サイトやアプリで確認できます。カードを作った際に希望していなければ、枠が0円に設定されていることもあります。
ショッピング枠とは何が違いますか?
ショッピング枠は商品やサービスの購入に使う枠、キャッシング枠は現金を借りるための枠で、適用される法律も異なります。この違いが、総量規制の対象になるかどうかを分けています。
| 比較項目 | キャッシング枠 | ショッピング枠 |
|---|---|---|
| 用途 | 現金の借入 | 商品・サービスの購入 |
| 根拠法 | 貸金業法 | 割賦販売法 |
| 総量規制 | 対象 | 対象外 |
| 手数料・金利 | 借入時から利息が発生 | 一括払いなら手数料なしが一般的 |
なお、キャッシング枠はショッピング枠の内側に設定されるのが一般的です。たとえば利用限度額50万円のうちキャッシング枠が10万円という場合、キャッシングで10万円を借りると、ショッピングに使える残りは40万円になります。合計で50万円を超えて使えるわけではない点にご注意ください。
どうやって借りますか?
提携ATMでの引き出しか、インターネットから口座への振込を依頼する方法があります。どちらもカード会社の会員サイトやアプリから手続きできます。
日本国内での主な利用方法
もっとも早いのはATMです。コンビニや金融機関に設置された提携ATMにカードを入れ、キャッシングを選んで金額を指定すれば、その場で現金を受け取れます。深夜や休日でもATMが稼働していれば利用できます。
まとまった額を口座に入れたい場合は、インターネットからの振込依頼が便利です。ただし振込のタイミングは金融機関の営業時間に左右されるため、受付時間を過ぎると着金は翌営業日になります。急ぎであればATMのほうが確実です。
ATMの利用には手数料がかかるのが一般的で、1万円以下と1万円超で金額が変わる設定が多く見られます。少額を何度も引き出すと手数料が積み重なるため、必要な額をまとめて引き出すほうが無駄がありません。
金利はどのくらいですか?
ショッピング利用より高く、消費者金融と同程度の水準に設定されているのが一般的です。上限は日本の利息制限法の範囲内である点は他の借入と共通です。
| 借入元本 | 法律上の上限金利(年率) |
|---|---|
| 10万円未満 | 年20% |
| 10万円以上100万円未満 | 年18% |
| 100万円以上 | 年15% |
※ 利息制限法にもとづく上限です。実際の適用金利はカード会社および契約内容により異なります。
利息は借入日から日割りで計算されるのが一般的です。つまり、早く返せばそのぶん利息は少なくて済みます。「翌月の給料日にすぐ返す」といった短期の利用であれば、負担は比較的小さく収まります。
日本の総量規制の対象になりますか?
キャッシング枠は貸金業法にもとづくため、総量規制の対象です。年収の3分の1という上限は、消費者金融からの借入と合算して判断されます。
年収300万円であれば、貸金業者からの借入合計は100万円あたりが目安になります。すでに消費者金融から借入がある場合、その額とキャッシング枠の利用額を合わせた金額で判断されます。カードが複数枚あっても、枠が別々に増えるわけではありません。
一方、ショッピング枠は割賦販売法にもとづくため総量規制の対象外です。同じ1枚のカードでも、使い方によって適用されるルールが変わるという点を押さえておいてください。
返済方法にはどんなものがありますか?
翌月一括払いと、リボ払いの2つが基本です。どちらを選ぶかで、支払う利息の総額は大きく変わります。
- 一括払い翌月の引き落とし日にまとめて返済します。借入期間が短いため利息の負担はもっとも軽く済みます。
- リボ払い毎月一定額を返済します。月々の負担は軽く見えますが、残高が減りにくく利息の総額は膨らみやすくなります。
とくに注意していただきたいのがリボ払いです。毎月の支払額が一定であるため、借入が増えても支払額が変わらず、残高が把握しにくくなります。気づいたときには元本がほとんど減っていなかったという事態が起こりやすい方式です。
余裕があるときは繰上返済を行ってください。元本が早く減れば、そこにかかる利息も減ります。返済総額がどう変わるかは返済シミュレーションでご確認いただけます。
海外でも使えますか?
海外対応のカードであれば、現地のATMで現地通貨を引き出せます。両替所を探す手間がなく、レートも比較的有利になることが多い方法です。
利用時には、利息のほかにATMの事務手数料や為替に関する費用がかかる場合があります。帰国後に繰上返済を行えば利息を抑えられますので、旅行や出張で利用した際は、早めの返済をおすすめします。
渡航前に、海外キャッシングが利用可能な設定になっているか、暗証番号を覚えているかを確認しておいてください。現地で設定変更を行うのは手間がかかります。
注意すべき点は何ですか?
手軽さゆえに借入を重ねやすく、リボ払いと組み合わさると残高が把握しにくくなる点です。ATMで引き出せる手軽さは利点であると同時に、注意すべき点でもあります。
- リボ払いの残高を把握していない状態が続くと、元本がほとんど減らないまま利息だけを払い続けることになります。
- 少額の引き出しを繰り返すと、そのたびにATM手数料がかかり、無駄な出費が積み重なります。
- ショッピング枠を現金化する行為はカード会社の規約に反する行為で、利用停止や残額の一括請求につながることがあります。
- 返済が遅れると信用情報に記録が残り、その後のカード更新や他の借入に影響することがあります。
消費者金融とどちらを選ぶべきですか?
すでにキャッシング枠があるならカードのほうが早く、枠がない・限度額が足りない場合は消費者金融が選択肢になります。金利の水準は近いため、実務上は使いやすさで選ぶことになります。
カードのキャッシングは、枠が設定されていればその場で使えるのが最大の利点です。一方、枠が小さい場合や設定されていない場合は、増枠や新規申込に審査が必要となり、結局は時間がかかります。その場合は、最初から消費者金融に申し込んだほうが早いこともあります。
また、返済方法の自由度という点では消費者金融のカードローンのほうが選択肢が多い傾向があります。ご自身がどちらを使いやすいかで判断してください。
キャッシング枠がない場合は?
カード会社に申請して枠を設定するか、別の借入方法を検討することになります。枠の追加や増額には審査があり、即日で完了するとは限りません。
審査では、収入や他社からの借入状況が確認されます。総量規制の枠に余裕がなければ、希望どおりの枠が設定されないこともあります。急いでいる場合は、枠の設定を待つよりも他の方法を検討したほうが確実です。
今日中に資金が必要であれば即日融資、数万円だけ必要であれば少額融資のページもあわせてご覧ください。
キャッシングの利用は今後の審査に影響しますか?
利用の事実そのものより、返済が期日どおりに行われているかどうかが重要です。キャッシングの利用状況は信用情報機関に記録され、他社のカード審査やローン審査の際に参照されます。
日本の信用情報機関に記録される内容
記録されるのは、契約の内容、借入残高、そして毎月の返済状況です。期日どおりに返済していれば、それは良好な取引実績として扱われます。むしろ問題になるのは、返済の遅れが繰り返し記録されている場合です。
また、残高が残っている状態が続くと、他社の審査で「すでに借入がある」と判断され、希望する限度額が下りにくくなることがあります。住宅ローンや自動車ローンなど、まとまった借入を予定している場合は、事前にキャッシングの残高を整理しておくと安心です。
短期間に何社ものカードやローンへ申し込むと、その申込履歴も一定期間記録されます。必要以上に申し込みを重ねないことも、審査に向けた準備のひとつです。