給料の前借りを考える前に、いま受け取っている額が正しいかを確かめる価値があります。労働基準法は、賃金を全額そのまま本人に払うことを原則としています。税や社会保険料のように法律で決まっている控除は別ですが、寮費や食費、光熱費を給与から差し引くには、会社と働く人の側との間で結んだ協定が必要です。額面20万円から寮費3万円、食費2万円、光熱費1万円が引かれていれば、その6万円に根拠があるかどうかは確かめられます。
賃金は全額を払うのが原則です
労働基準法は、賃金をその全額を、直接本人に支払うよう定めています。国籍や在留資格によって変わる規定ではありません。
この原則には例外があります。所得税や住民税、社会保険料のように、法律で控除することが決まっているものです。これらは協定がなくても差し引けます。
| 法律で決まっている控除 | 税と社会保険料です。協定は要りません。 |
|---|---|
| それ以外の控除 | 寮費、食費、光熱費、備品代など。協定がなければ差し引けません。 |
| 本人の同意だけ | それだけでは足りません。協定という形が必要です。 |
三つ目が見落とされやすいところです。入社のときに書類へ署名していたとしても、それとは別に協定という形が必要になります。
天引きには根拠が要ります
その協定は、会社と働く人の代表との間で結ぶものです。
何をいくら差し引くかが書かれています。寮費なら月いくら、食費なら1食いくらという形です。
協定があるかどうか、内容がどうなっているかは、会社に聞けば分かります。働く人が見られるようにしておくべきものだからです。
聞くこと自体に不利益はありません。協定に書かれている額と、実際に明細から引かれている額が合っているかを確かめるだけの作業です。
合っていなければ、そこから話が始まります。月に数千円の差でも、毎月続けば年単位ではまとまった額になります。
給与明細で内訳を見ます
確かめる場所は給与明細です。
| 項目 | 例 |
|---|---|
| 支給の合計 | 200,000円 |
| 寮費 | 30,000円 |
| 食費 | 20,000円 |
| 光熱費 | 10,000円 |
| これらの控除の合計 | 60,000円 |
金額は説明のための例です。税と社会保険料は別に差し引かれます。
内訳の項目が書かれていない、あるいは合計だけが載っているなら、内訳を出してもらってください。何に対する控除かが分からなければ、確かめようがありません。
明細は保管しておいてください。収入を示す書類としても使いますし、後から見返す材料にもなります。
収入をどう申告するかは浜松での借入手続きにまとめました。
非常時払いは誰にでも使えます
賃金を支払期日より前に受け取る仕組みも、法律に置かれています。
限られた事由に当たる場合、すでに働いた分の賃金を期日前に支払うよう請求できます。これも国籍や在留資格を問いません。
| 費用 | かかりません。使用者の側に支払う義務が生じます。 |
|---|---|
| 受け取れる範囲 | 請求した時点までに働いた分までです。 |
| 雇用の形 | 問いません。派遣でも有期でも同じです。 |
請求先は、雇われている側の会社です。実際に働いている工場ではなく、給与を払っている会社になります。派遣で働いているなら、派遣元がその相手です。
事由は限られています
ただし、どんな場合でも使えるわけではありません。
出産、疾病、負傷、災害、結婚、死亡、やむを得ない事情による1週間以上の帰郷。法律と規則に挙げられているのはこうした事由です。
母国の家族に不幸があって帰国する場合は、当てはまる可能性があります。逆に、単に生活費が足りないという理由は、この事由のどれにも入っていません。
当てはまるかどうか分からなければ、会社の担当に事情を伝えて聞いてください。判断は事情によります。
前払いのサービスは勤務先しだいです
事由を問わずに給与を前倒しで受け取る仕組みもあります。
ただし使えるかどうかは、勤務先が仕組みを取り入れているかで決まります。個人が直接契約するものではないので、会社に入っていなければ選択肢になりません。
手数料は引き出すたびにかかります。給料日の直前に使うほど、預ける日数が短くなるぶん割高になります。
導入の有無は人事か総務に聞けば分かります。制度があるかを尋ねるだけなら、使う意思を示す必要もありません。
相談できる先があります
賃金に関する疑問は、公的な窓口へ持ち込めます。
| 労働基準監督署 | 賃金の支払いに関する相談を受けています。国籍は問いません。 |
|---|---|
| 外国人向けの労働相談 | 複数の言語で受け付ける窓口が設けられています。 |
| 市の多文化共生の窓口 | どこへ相談すればよいか分からない場合の入口になります。 |
相談したことが理由で不利益な扱いを受けることは、法律で禁じられています。名前を出さずに相談することもできます。
まず給与明細で内訳を確かめ、それでも分からなければ窓口へ持ち込む。この順序で進めるのが確実です。
寮を出る場合の費用
会社の寮に住んでいる場合、そこを出るときにまとまった額が要ります。
新しく部屋を借りるには、敷金や礼金、仲介の手数料、前家賃がかかります。家賃5万円の部屋でも、契約の時点で25万円前後を用意することになるのが一般的です。
| 敷金と礼金 | それぞれ家賃の1か月から2か月分が目安です。 |
|---|---|
| 仲介の手数料 | 家賃の1か月分程度がかかります。 |
| 前家賃と保証料 | 入居する月の家賃と、保証会社を使う場合の費用です。 |
寮に住んでいるあいだは、この費用が見えません。出ることになってから初めて必要な額が分かる形です。
仕事を変える予定があるなら、寮を出る時期と重なります。そのときに手元がいくらあるかを、前もって数えておいてください。
浜松で働いている場合
賃金に関する定めは全国共通で、市内3区による違いはありません。
市内では、派遣や請負という形で働いている方が多くいます。この場合、賃金を払っているのは派遣元や請負の会社です。控除の協定も、その会社との間のものになります。
実際に働いている工場の担当者に聞いても、答えは出てきません。聞く相手を間違えないでください。
収入が月によって動く場合、返済に回せる額は少ないほうの月に合わせて決めます。返済額の置き方は浜松の消費者金融に、公的な貸付で対象になる世帯の条件は生活福祉資金にまとめました。
枠と在留資格の関係は浜松でお金を借りるに、審査で見られる項目は審査基準に置いてあります。
よくある質問
寮費や食費の天引きは合法ですか?
いくら引かれているか分かりません。
給料を早くもらうことはできますか?
生活費が足りないという理由でも使えますか?
誰に請求すればよいですか?
相談すると不利になりませんか?
浜松市の地図
社会福祉協議会は市内3区のすべてに置かれています。2024年1月に7区から3区へ再編されたため、以前の区名で書かれた案内が残っていることがあります。