少額融資とは、数万円から十数万円程度を借りることを指します。東京では家賃や光熱費の一時的な不足、急な医療費など、まとまった額ではないが今すぐ必要という場面で使われます。金額が小さいぶん利息の実額も小さく、1万円を3回で返せば利息は335円。ただし少額帯には、金額の境目で上限金利が変わるという知っておくべき仕掛けがあります。
少額融資が指す金額の範囲
はっきりした法律上の定義はありません。実務では、おおむね1万円から10万円台までを少額融資と呼びます。数十万円になると「少額」とは言わなくなります。
東京での使われ方を見ると、給料日までの数日をつなぐ、家賃の不足分を埋める、急な通院費を立て替える——このあたりが中心です。数十万円を借りて長期で返すのとは、そもそも性質が違います。短く借りて早く返す。それが少額融資の使い方です。
1万円を借りると、利息はいくらつくのか
元本10万円未満の上限金利は年20.0%です。この上限で借りたと仮定して、実際の利息額を出しました。元利均等返済で計算しています。
| 借入額 | 返済回数 | 毎月の返済額 | 利息の合計 |
|---|---|---|---|
| 1万円 | 3回 | 3,445円 | 335円 |
| 1万円 | 6回 | 1,765円 | 591円 |
| 3万円 | 3回 | 10,335円 | 1,006円 |
| 3万円 | 6回 | 5,296円 | 1,774円 |
| 5万円 | 6回 | 8,826円 | 2,957円 |
| 5万円 | 12回 | 4,632円 | 5,581円 |
| 8万円 | 6回 | 14,122円 | 4,731円 |
| 8万円 | 12回 | 7,411円 | 8,929円 |
年20.0%・元利均等返済で試算。実際の適用金利により変動します。
1万円を3回で返せば利息は335円。コンビニのATM手数料を数回払うのと変わりません。ここで効いているのは金利そのものより、借りている期間の短さです。同じ1万円でも12回に延ばせば利息は1,116円と、3倍以上になります。
少額融資で損をしにくいのは、この構造のおかげです。逆に言えば、少額だからと油断して返済を先延ばしにすると、その利点は消えます。
10万円の境目で、上限金利が変わる
利息制限法は、元本の金額によって上限金利を3段階に分けています。
| 元本10万円未満 | 年20.0% |
|---|---|
| 元本10万円以上100万円未満 | 年18.0% |
| 元本100万円以上 | 年15.0% |
ここに面白い逆転が起きます。10万円のすぐ手前と、ちょうど10万円を比べてみます。どちらも12回で返す前提です。
| 借入額 | 上限金利 | 毎月の返済額 | 利息の合計 |
|---|---|---|---|
| 99,000円 | 年20.0% | 9,171円 | 11,050円 |
| 100,000円 | 年18.0% | 9,168円 | 10,016円 |
いずれも法定上限で借りた場合の試算。
1,000円多く借りるほうが、利息は1,034円安くなります。毎月の返済額まで3円下がる。借入額が増えたのに、支払いは全面的に軽くなるという逆転です。
もちろん、実際の適用金利が上限とは限りません。10万円未満でも年18.0%で貸す会社はあります。それでも、9万円台の借入を検討しているなら、10万円にそろえたときの条件を一度確かめる価値はあります。数千円の差が出ることがあります。
この境目は返済シミュレーションでご自身の条件を入れて比べられます。
東京で少額が必要になる典型例——更新料
関東の賃貸物件には、2年ごとに更新料を払う慣習が残っています。関西ではあまり見られない仕組みで、東京で暮らしていると2年に一度、決まって現金が出ていきます。相場は家賃の1か月分です。
実際にかかるのは更新料だけではありません。同じタイミングで火災保険と家賃保証会社の更新も重なります。積み上げるとこうなります。
| 家賃 | 更新料 | 火災保険 | 保証会社 | 合計 |
|---|---|---|---|---|
| 8万円 | 80,000円 | 20,000円 | 10,000円 | 110,000円 |
| 10万円 | 100,000円 | 20,000円 | 10,000円 | 130,000円 |
| 12万円 | 120,000円 | 20,000円 | 10,000円 | 150,000円 |
火災保険・保証会社の更新料は契約により異なります。金額は一般的な目安です。
ここで先ほどの境目が効いてきます。家賃8万円の部屋でも合計は11万円。10万円を超えるため、上限金利は年18.0%の側に入ります。9万円台を借りるより条件がよくなる帯です。
更新のタイミングは契約時点で分かっています。突発的な出費とは違い、2年前から予定できる支出です。それでも直前になって足りないと気づく人は多い。借りる場合も、返す日を更新月から逆算しておけば短期で終わらせられます。
東京で少額を借りるときの選択肢
東京だからといって特別な選択肢があるわけではありません。オンライン完結型であれば23区でも多摩地域でも条件は同じです。現実的には次の3つになります。
消費者金融は最短即日で、数万円から対応します。少額帯ではここが最も速い。クレジットカードのキャッシングは、すでにカードを持っていれば申込なしでその日に使えます。枠が余っているなら最短です。銀行カードローンは金利が低めですが、翌営業日以降になるうえ、少額帯では金利差がほとんど出ません。
少額かつ急ぎなら、実質的に上の2つです。東京全体の借入方法は東京でお金を借りるにまとめました。
少額でも審査はありますか?
あります。金額の大小にかかわらず、返済能力の確認は貸金業法上の義務です。1万円だから審査なし、ということはありません。
見られるのは収入の安定性、他社からの借入状況、そして信用情報です。少額であれば必要書類は本人確認書類だけで済むことが多く、収入証明書までは求められないのが一般的です。その線引きは収入証明書不要の借入で説明しています。
なお「審査なしで少額融資」をうたう業者には近づかないでください。返済能力の確認を省くと明言している時点で、正規の登録を受けていない可能性が高いといえます。正規の消費者金融の見分け方をご確認ください。
借りすぎを防ぐ考え方
少額融資でいちばん多い失敗は、金額そのものではなく回数です。1万円を1回借りるのは軽い。それを毎月繰り返すと、残高が積み上がって性質が変わります。
目安として、返す日を先に決めてから借りる。これだけで大きく違います。次の給料日に全額返せる額か、それとも数か月かかる額か。後者なら、そもそも借入額が状況に合っていないというサインです。
貸金業者からの借入は合計で年収の3分の1までという総量規制もあります。少額を複数社から借りていると、この枠に気づかないうちに近づきます。返済が苦しくなってきたら、期日を待たずに早めに連絡するのが最も損の少ない対応です。
よくある質問
東京で1万円だけ借りることはできますか?
なぜ10万円のほうが9万9千円より利息が安くなるのですか?
少額でも審査は行われますか?
少額融資は何回まで利用できますか?
東京23区と多摩地域で条件は変わりますか?
返済期間は短いほうがよいのですか?
東京23区の地図
生活福祉資金の相談窓口である社会福祉協議会は、23区それぞれに置かれています。担当になるのは住民登録のある区です。